■「人造人間キカイダー」「人造人間キカイダー01」「秘密戦隊ゴレンジャー」「ファイヤーマン」、70年代のヒーローたちです。
昭和70年代は数多くのヒーローが居ました。その中でも特に好きなのが「人造人間キカイダー」。左右非対称の身体に所々に機械部分が透けている造形が恰好良いです。
この左右非対称なのは理由があって、キカイダーの内面の不完全さが外見にも表れているとのシビレる設定。
当時も人気で超合金やソフビなど沢山の玩具が出ておりましたが、やっぱり親は買ってくれなかった。
今回はこの「キカイダー」と続編の「キカイダー01」をラインナップしました。
ただDVDは単巻でもメチャ高いので、オリジナル実写特撮のDVDは「キカイダー01」最終巻だけとなりました。「キカイダー」はアニメ版1巻のみ。値段が高いのは、今でも人気のある証拠なんでしょうね〜。
その代わり、キカイダーの原作漫画(石ノ森章太郎作)を全巻付けました。あと、他の作家にリメイクされたキカイダー漫画「キカイダー02」と続編「イナズマンVSキカイダー」も付けております(オリジナルの石ノ森章太郎版「イナズマンVSキカイダー」は一緒に付けてる「石ノ森章太郎ヒーローズ コレクション」に掲載されてます)。
因みにキカイダーはテレビと漫画では結末が全然違います。
漫画版ではキカイダー・ハカイダー以外に実写版では続編のキャラクターであるキカイダー01もビジンダーもワルダーも登場。TVでは出なかった三人目のキカイダー00も登場します。敵組織は同じで、途中でダークからシャドウへと代替わり。
キカイダーはより精神的に不安定で、対照的にキカイダー01は悩まないロボットとして描かれてます。話の大筋は同じですが、展開が段々ハードに振れて行きます。
衝撃的なバッドエンドは是非ともその目で確かめて下さい。
そして「イナズマンVSキカイダー」は漫画版「キカイダー」の後日談となります。孤独に旅に出た主人公キカイダー/ジローのロボットとしての答えが描かれますが、ビターエンドと言うべき内容です。
そういや令和最初の仮面ライダーが「仮面ライダーゼロワン」になると聞きましたが、キカイダー要素はあるんかな〜。
正直、TV版キカイダーは良く覚えているのですが、続編のキカイダー01は後半をあんまり覚えてないんです。そこでこの機会に乗じて「キカイダー01」のDVD最終巻を購入したんで内容を確認致します。
視聴して理由が良く分かりました。キカイダー01は最後の方は出来が酷いです。
キカイダー01は後半からレギュラーの敵役がハカイダー以外に、ビジンダー、ワルダーが登場して何度も三つ巴で激突する話になります。その所為か単発の怪人がほとんど登場しなくなります。下手すると悪役はハカイダーと戦闘員だけが毎回登場して汚茶を濁すような展開が続くので鬱憤が溜まります。
途中で怪人の着グルミを造る予算が完全に切れたのか、宇宙飛行士の格好をした「宇宙ロボット」(どう見ても地上戦は不利)、ウェットスーツに黒いバイクメットを被った「アクアラングマン」(これはヒドイ!)、着物に般若の仮面を被った「キモノドクガ」(お面の横から紐と耳が見えてる)、忍者の格好した「忍者ロボット」(東映映画村から借りて来た?)、着流しに素顔を白く塗っただけなのに強敵の「浪人ロボット」(ただの人間やん!)と余りに酷い出来の怪人どもが続きます。
どう見てもこいつらロボットじゃねぇ〜だろ、とツッコミの連続です。
ストーリーも「刺客ワルダーが犬を怖がるから御町内の犬皆殺し作戦(犬を怖がる殺し屋ロボって)」「御町内に配達されるお手紙の中身を悪口に書き換えて配達する作戦(ただのイタズラか!?)」「ワルダー(ロボ)がビジンダー(ロボ)に書いた恋文(!?)の内容を果たし状にスリ替える作戦(作戦内容が前のと被ってんぞ!)」「江戸時代に行って平賀源内を誘拐しロボットを造らせる作戦(ムチャ振りにも程がある)」という珍作戦のオンパレード!!
途中でテコ入れなのか「仮面ライダー」で「地獄大使」を演じた俳優が悪役で登場します。が、勿体ぶった変身後の姿はまさかの一般戦闘員!一応、自転車(しかもママチャリ!?)に乗る事により普通の一般戦闘員よりパワーアップしてますが、所詮は只のザコです。有象無象に倒されます。
流石に元・地獄大使の人も戦闘員役で出るとは思わなかったやろうな〜。
以前に持参した「レインボーマン」の怪人が揃って学芸会レベルの出来と評価しましたが、キカイダー01の後半の敵もそれとドッコイどっこい。
そんなドウシヨウモナイ怪人達の穴を埋める為に、レギュラーの怪人(ハカイダー・ワルダー・ビジンダー)が頑張っているのですが、連投の影響か話が進むに吊れて着ぐるみの破損が酷い状態に。
ハカイダーは手袋もスーツも損傷が激しくボロボロになっていくのが画面で分かります。主人公のキカイダー01の着ぐるみもボロボロですが、人間態の服装まで袖の装飾が剥がれていて傷みが酷過ぎる。そもそもワルダーのボディはハカイダーの予備の着ぐるみに色を塗っただけだし。
ホントに予算無いのね、と大人になったら分かります。
他に敵の大首領が最初の頃はシルエットのみで不気味だったのですが、正体が分かって顔出しすると途端に威厳が亡くなってます。
正体が、頭に指みたいな装飾がついて口のトコにスダレが垂れてる奇妙なマスクを被ったオッサン。しかも顔を赤く塗ってるので「常に酔っぱらってんの?」状態。
その上、演じているのが悪役商会の八名信夫のせいか、やたらコミカルで近所の愉快なオッサンにしか見えない。
あと最終回はギャグとしては傑作です。ストーリーは、キカイダーを造った博士が敵に拉致され、キカイダー達が助けに行く展開。攫われた博士は無理矢理に特殊な装置を造らされるのですが、秘密で自爆装置をセットしておくというジーニアスな設定。
ただ、囚われた博士が自爆条件を敵の眼前にも関わらず「敵を100体倒したら自爆する〜」と叫んでキカイダー達に知らせます。しかも「あと10体だ〜」と大声で勝手にカウントダウンを始めます。もちろん敵が博士の周りにもウジャウジャいる状況で。
天才なのか愚者なのか、この博士は!と思いますが、ソコは敵もお約束で聞いてないフリをしているのか、誰も自爆装置を指摘せずに無事大爆発。それで終劇です。敵の大首領も雑に爆発に巻き込まれてジ・エンド。「えっ、敵の身体張ったギャグだよね」と妙な余韻に浸れます。
こりゃ、子供だった私は後半観てなかったわ、と思いました。
今回付けているSIC版キカイダー及びハカイダー(広告画像より)。これぞキカイダー、さすがハカイダーと言うべき造形です。あとSICはスーパーイマジネーション超合金の略。
ただ、今回見直して新たな発見が有りました。あの「宇宙刑事ギャバン」の主役を演じた俳優(あとキルビルにも千葉真一と出演していた)が、エキストラ的な役で登場してます。思わず「嗚呼、ギャバンだ」と画面に向かって声を出してしまいました。
ネットで調べると、元々スーツアクターだったのでキカイダー01の着ぐるみに入っていたそうです。
あと「仮面ライダー」の相棒・滝和也役の人(千葉真一の弟)も出演してます。ハカイダーへ復讐心を燃やす若者役で、彼の活躍によってハカイダーは最終回の一つ手前で倒され爆死します。が、最終回では何の説明も無しにハカイダーが居るので、「倒されたのは偽物なの?前回のハッピーエンドは何だったの?」と疑問しか湧かないストーリー。整合性くらい取ってくれ。
なんか本編と関係無いトリビア的な楽しみ方もイイっすね。
SIC版キカイダーのパッケージ。ディスプレイモデルなので脚は可動しません。
あとキカイダーは2014年にリメイク版映画「キカイダーREBOOT」が公開されてます。
しかし、この映画は「仮面ライダーFIRST」ん時と同じく過剰な期待をして観ると必ず落胆します。このDVDも付けてますんで一覧あれ。
スタイリッシュになったキカイダーとハカイダーは文句無しに格好イイんですが、如何せん他のロボットが残念。「グレイサイキング」というロボはほぼ重機。「マリ」とキカイダーではビジンダーに当たるアンドロイドは人間態のままで変身しない。
ぶっちゃけるとキカイダーが強くない。最初のグレイサイには圧勝するのですが、次に現れた生身の「マリ」にはボロ負けします。またハカイダーとの初戦でもボロ負け。
そしてハカイダーとの最終決戦は異様に長丁場です。「あっ、キカイダーが負けた」と思ったら、再び根性で立ち上がったのに、また負けたの連続。この戦闘シーンが廃墟のせいか派手さが伝わらないです。一番見せ場のハズの戦闘シーンが冗長過ぎて飽きてきます。
主人公ジロー役の俳優は機械っぽい無機質な演技をして合ってますが、他は何故か頭脳派のキャラを肉体派の俳優が演じてます。敵のプロフェッサー・ギルを鶴見信吾、キカイダーを造った光明寺博士を長嶋一茂が演じています。両博士ともガタイが良いのでロボット造るよりも自分で殴った方が強いんじゃね、と思ってしまいます。
SIC版ハカイダーのパッケージ。オプションに替えの「脳ミソ」が付属、、、なんで?
そして「秘密戦隊ゴレンジャー」です。今も続くスーパー戦隊第一弾のヒーロー達。子供の頃はジャストな世代だったので夢中で観てましたね〜。アオレンジャー大好き。
そういや少し前にバラエティ番組で「ゴレンジャー同窓会」ってのをやってましたね〜。みんな老けてるのは仕方ないですが(アオレンジャーが大病で痩せこけてた)、キレンジャー(2代目)が悲惨な状況でした。楽しみに観たのに、キレンジャーの現状がドン底過ぎて笑えなかった。
今回はTVシリーズでなく、劇場で公開されたモノを集めた「スーパー戦隊 THE MOVIE」のDVDを持参しました。ゴレンジャーは二年近く放映していたので劇場版は4作(と言っても東映まんが祭り等での上映なのでTVシリーズのブラッシュアップ版)が作られてます。
あと次作「ジャッカ―電撃隊」も2作入っているお得仕様。
ゴレンジャーのイメージとしては、キレンジャーのカレーやナゾナゾ、機関車仮面やフォーク仮面、パイナップル仮面等のコミカルな敵キャラ、必殺ワザのゴレンジャーストームが怪人の好みに合わせて色々と変化し間抜けな爆死を迎える最期など、コメディよりの印象でした。
しかし、今回改めてゴレンジャーのDVDを観ると結構ハードです。味方の秘密基地が毎回襲われて駐留部隊も全滅(皆殺)と導入部分が全くコミカルではありません。ホントに毎回全滅してるな〜ゴレンジャー側の基地は。
んで、良く観ると殺される隊員の中に「マッハバロン」「レッドバロン」の副主人公を演じた加藤寿さんが出演しています。でも悲しい事にアクション俳優なのに活躍する場面も無く瞬殺される役。好きな俳優さんなんだけどな〜売れなかったな〜。
あと同じDVDに収録されている次作「ジャッカ―電撃隊」ですが、2作ある内の片方は番組終了後に造られたオリジナルでした。内容はジャッカ―電撃隊の最終回後の話です。
因みにジャッカ―電撃隊は打切り作品(主演は丹波哲郎の息子なのに)で、最終回は酷い終わり方をします。レギュラーの敵幹部は倒されますがボスは現れません。「結局、敵のボスは何だったんだ?」と肝心なトコは何も分からず仕舞い。
今作はそこを埋める作品になるのか、と期待致しました。
この話ではジャッカ―電撃隊とゴレンジャーが共闘します(でもゴレンジャー側は変身前の役者はモモレンジャーだけの出演)。しかも、初めてキカイダーや仮面ライダーと同じ世界である事が明示されてます。劇中で、世界各国で「キカイダー」や「仮面ライダー」が戦っていると写真だけですが説明が入ります。
おお、この頃から違う番組のヒーローが共闘するスーパーヒーロー大戦の素地はあったんや、とちょっと感動しまふ。
因みにストーリーですが、やっぱり敵のボスの正体は語られず仕舞い。死んだハズの幹部がシレッと復活してるのも謎のまま(と言うか誰も疑問を挟まなかった)。取り敢えず、通常運転で再度敵幹部を倒して終わりという、何の疑問にも答えて無い話でした。
こちらも付けているアカレンジャーフィギュア。最新の技術で造られているので物凄い可動。でも頭はデカい。
石ノ森章太郎作品と関係無いんですが、アカレンジャーを演じた俳優が円谷プロの「ファイヤーマン」の主人公を演じています(作品はファイヤーマンが先)。
良く平成時代は仮面ライダーとウルトラマンの両方を演じた俳優とかで話題が上がってますが、昭和50年代で既に戦隊と巨大ヒーローの両方を演じた俳優が居た事になります。
そんな関係で「ファイヤーマン」のDVDとフィギュアも揃えました。
因みに「ファイヤーマン」はアメリカで放映された際は「マグママン」に題名変更されてます。英語で「ファイヤーマン」と言えば「消防士」になってしまうからとか。
このファイヤーマンはウルトラマンほど人気を得なかった作品です。観ると分かるんですが、登場怪獣の多くが恐竜ベースなので地味です。たまに異形の怪獣も登場しますが、「帰ってきたウルトラマン」のツインテール劣化版だったりと造形がイマイチ。
ファイヤーマンのデザイン自体も頭と目が異様に大きいせいか余り恰好良いとは思わなかった。宇宙人グレイを赤く塗ってヒーローっぽくデザインしましたって感じです。
ただ観てると「死亡フラグ」というべき展開が多々あります。ドラマの中で「これが終わったら田舎へ帰るんだ」「この仕事の為なら命を賭けても構わない」と死亡フラグ確定なセリフを吐いたゲストキャラはほぼ死んでます。ここから「死亡フラグ」って出たのかな〜。
そ、それと今回付けたDVDの中で、「レインボーマン」では悪逆非道の敵首領「ミスターK」を演じた俳優さんが出演してます。しかも主人公の恩師として善人役で登場してます(すぐ死にますが)。
肝心の玩具についてですが、子供の頃にキカイダーを買って貰えなかった反動が如実に出てしまいました。
キカイダーのソフビとバイクセットフィギュア、あとリメイクで造られたバンダイの大人向け超合金SICシリーズのキカイダー、ハカイダーを用意。
SIC版は物凄く格好イイ出来です。因みに、自分用にSICシリーズは揃えており、キカイダーシリーズも全作持ってますが、並行して出た仮面ライダーシリーズも昭和中心にかなり集めちゃいました。
ゴレンジャーは最新の技術で造られた「アカレンジャー」の可動フィギュアを持参しました。改めて観ると、最近の戦隊キャラクターに比べてズバ抜けて頭が大きい。
そして驚いた事にN津さん家の長女さんが「アカレンジャー」のフィギュアを見て「これ知ってる、凄い昔の戦隊の人」と言い出されます。
ホアッ、Jr世代でもゴレンジャーを知ってるのか!?と驚きです(「凄い昔」、って引っ掛かるけど。今生の小学生からしたら、まぁそうだよね)。
ここで興奮して説明を始めると(また)ドン引かれるので、極めて冷静さを装いながら「ゴレンジャーは今も放映しているスーパー戦隊の最初の作品で、アカレンジャーはそのリーダーで、、、」と長女さんに講釈を始めます。
ところが、言い終わる前に「あっ、そこまで興味無いので知らないです」とピシャッと遮られました。
N津さん家はお父さんもお姉さんも前振りするのに昔話をさせてくれないよ〜。ヒッ、ヒドい!蛇の生殺しだよ〜。
付けているファイヤーマン、キカイダーのソフビ。キカイダー&サイドマシーンの小型フィギュア。
ファイヤーマンの頭と眼は異様にデカい。
DVDは「キカイダーREBOOT」(最新の劇場版)、「スーパー戦隊TheMovie」(ゴレンジャー&ジャッカー)、「キカイダー01」(実写特撮版最終巻)、「ファイヤーマン」(実写特撮2巻)、「アニメ版キカイダー」(第1巻)。
漫画は石ノ森章太郎版「キカイダー」全4巻とリメイクされた「キカイダー02」全7巻「イナズマンVSキカイダー」全2巻。「石ノ森章太郎ヒーローズコレクション」には石ノ森章太郎版「イナズマンVSキカイダー」及び「秘密戦隊ゴレンジャー」が収録されてます。
この中で他の作家にリメイクされた「キカイダー02」は最初は面白かったのですが、最後の方は駆け足で中途半端に終わります。ビジンダーも出てくるんですが消化されなかった。キカイダー00なんて酷い扱い。
作者の話によると掲載誌が幾つも変わったので嫌になった様子。一応、ちゃんと最終回を描こうと「イナズマンVSキカイダー」をリメイクしたようですが、取って付けたような終わり方になってます。
「仮面ライダー」シリーズのリメイク漫画「仮面ライダーSPIRIT」と比べると、つくづく残念な漫画です。