ROBO 70's

ROBO 70's / Invincible Superman Zambot3


■正式名称は「無敵超人ザンボット3」。ロボットなのにタイトルは超人!?
ガンダムと同じ監督で作られたロボットモノです。この監督はガンダム以前に、「勇者ライディーン」→「無敵超人ザンボット3」→「無敵鋼人ダイターン3」とロボットアニメを作成してます。

この中で私自身は「ザンボット3」が特に好きだったんですが、同時代に放映してた他のロボットアニメの中では群を抜いて陰鬱な話でした。

ストーリーは悪の宇宙人が攻めて来たんで、大昔に地球に飛来した宇宙人の子孫がロボットで戦うという良くあるストーリーですが、余りにも悲惨な方向に話が突き進んで行きます。

主人公たちが戦う度に周囲に被害が出るので、街の人だけでなく主人公の友人達からも非難され続けます。そのうち主人公たちが悪の宇宙人を連れて来たと誤解され、何処にも居場所が無くなってしまいます。

人類側が内輪揉めをしている内に敵側は「人間爆弾」という作戦を繰り出します。これは捕虜にした人間の中に爆弾を埋め込んで街中で解放し、人が多いところでランダムに爆発させて行くというジハードも真っ青なエゲツないもんでした。
敵側のキャラクターは全員ギャグっぽいデザインなのに遣ること為すことエグ過ぎる。

当時の子供番組の常識として、悪の組織が撒いた病原菌に感染したり洗脳されたりしても、原因となった怪人を倒せばみんな元に戻ってハッピーエンドがお約束でした。

しかし、ザンボット3は違います。敵の要塞を破壊して人間爆弾を埋め込まれた人たちを助け出したのですが「治す術が無い」のです。結果として助けられた人たちは「誰の迷惑にも為らずに自爆する」為に群衆から離れていってしまいます。主人公の悪友たちもその中に含まれています。が、彼らが離れて行く間にも連鎖で爆発が始まり、主人公たちは為す術もなく傍観するだけ、と子供には衝撃的な展開でした。
しかも、その次の回で仲違いしていた主人公のガールフレンドをやっと保護出来たと思ったら既に人間爆弾にされており又自爆してしまう、というタガが外れた様な鬱過ぎる展開の連続。

子供の頃の悲惨過ぎてトラウマになったTV番組の思い出ナンバーワンは「ザンボット3」の’人間爆弾’か「帰ってきたウルトラマン」の’坂田兄妹殺害’のエピソードやね〜。両方とも悪が倒れても誰も救われなかったと言うのが何ともキツイ。

あと途中で明かされるのですが、「なんで子供のクセにロボットで戦えるんだ」と地球防衛軍から問われると、主人公側の大人たちが冷静に「子供たちは知らない内に催眠学習で恐怖を感じないよう訓練されている」と平気で言い放ちます。主人公側もやっぱりどこか狂っている。

終始悲惨な展開が続きますが、最終決戦では主人公側は殆どが特攻して散って行きます。しかも最期に判明する敵の正体も衝撃的でした。「何の為に戦ってたのか?」となるラストは深く印象に残ります、、、というか立派なトラウマを植え付けられます。

こんな酷い話ですが、ロボットが俄然カッコイイのです。
今般バンダイのミニプラシリーズで合体変形版が新発売されたので速攻購入致しました。このミニプラシリーズは驚くことに食玩です。イオンのスーパーでも売ってます。ただ全部揃えるとなるとトテモ食玩の値段じゃね〜と為りますが。

値段が高いだけあって、原作通りちゃんと3体のメカが合体します。また1号機は単体で飛行機からロボットに変形しますが、それも合体用とは別個体で再現。しかも武器セットも豊富と痛れり憑くセリ!

本音を言えば‘ザンボット3’は超合金玩具が良いんですが(すみません自分用は確保済です)、如何せん高すぎる!ミニプラ版も決して安い訳では無いですが、超合金版よりは雲泥の差でお財布に優しい。

他にDVDは全巻セットで購入。やっぱり、あの当時の衝撃的で悲惨なストーリーを追体験して欲しいッス。
あと主人公の男の子の声は旧ドラえもんの声優がやってます。基本的には冷めたドラえもんでは聞くことの無い熱血なセリフを吐き続けます。子供の時は気になりませんでしたが、今聞くと「おお、ドラえもんが熱いぜ」となります。


OB戦の後、この「無敵超人ザンボット3」の合体プラモデルをN津さんパパが見て「こんなんあったな〜」と興味を示してくれました。
おおおおおっ、仲間を発見!朝までザンボット3語り合おうぜ!!と喜び勇んでコサックダンスでU・S・A!!。
同世代なら確実に鑑賞しているであろう劇中最悪の「人間爆弾」エピソードの衝撃を話し合おうとしたのですが、「あ〜あんまり覚えてないッス」とスパッと躱されました。

「ブルータス、お前もか〜!!」手酷い掌返しです。お腹じゃなくてテンションMAXが急降下。思い出の共有を、大事な記憶の昔話を、懐かしい話をしようよ、いや語らせてくれよ〜。


ザンボット3のミニプラの中味(広告画像より)。1〜3号機が合体してザンボット3に。飛行機からロボットに変形する1号機は別個体で再現されてます。合体させても良く動きます。オプション武装も豊富(と言うよりほぼ全て網羅されてます)。

ザンボット3ミニプラの箱。全部で4箱になります。
ロボットの頭が独眼竜正宗の兜みたいですが、これも含めてカッコウイイんじゃ〜!
あと武器も沖縄空手の釵(サイ、十手みたいな刀)や斬馬刀など変わったのが多かった。

上段の箱はザンボット3ミニプラのセット専用箱(予約で購入すると付いてきます)。
下段はザンボット3DVD全巻。描かれている主人公たちには悲惨な運命が待っています。